大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第一小法廷 昭和31年(あ)3915号 決定 1957年2月28日

本籍

福島県会津若松市行人町四二番地

住居

不定

無職

簗瀬道夫

明治四五年五月七日生

右に対する窃盗、住居侵入被告事件について、昭和三一年一〇月六日東京高等裁判所の言渡した判決に対し被告人から上告の申立があつたので当裁判所は次のとおり決定する。

主文

本件上告を棄却する。

当審における未決勾留日数中六〇日を本刑に通算する。

理由

弁護人森長英三郎の上告趣意第一点は、原審で主張判断のない事項に関するものであつて上告理由としては不適法である(なお第一審判決挙示の鶴田武治、鶴田スヱの各司法警察員に対する供述調書によれば所論西武雄所有の別荘は右鶴田において管理しているものであることが明らかであるから軽犯罪法一条一号にいう「看守していない邸宅、建物」に当らない。刑法一三〇条に規定する住居侵入罪を構成すること勿論である。)同第二点及び被告人の上告趣意は量刑の非難で刑訴四〇五条の上告理由に当らない。

よつて同四一四条、三八六条一項三号、刑法二一条により裁判官全員一致の意見で主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 真野毅 裁判官 斎藤悠輔 裁判官 入江俊郎 裁判官 下飯坂潤夫)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例